ストレスに効く!手のひらはパワーの源 編
東洋医学には「五志」といい、「感情と五臓はつながっている」という考えがあります。 五志とは、怒り、喜び(笑)、思い、悲しみ(憂)、恐れ(驚)の心を指します。人間の素直な感情ですが、行き過ぎると、体に異変が表れるのです。
「五志」では、怒りが過ぎると肝を傷つけ、喜び(笑い)が過ぎると心を傷つけ、思い過ぎると脾胃を傷つけ、悲しみが過ぎると腎を傷つける、と考えます。
何事も行き過ぎず、中庸(過不足なく調和がとれていること)が良い、という事です。
この5つの心の乱れが過ぎると、五臓の気血(生気と血液)を消耗し、ストレスを受けやすくなるのです。
「怒り」が長く続き、肝の気血が消耗すると、目の疲れ、イライラ、顔面の筋肉の痙攣、不眠、肩こりなどの引き金となります。
「悲しみ(憂い)」が長く続き、肺の気血が消耗すると、胸が圧迫され、呼吸が浅くなり、肩の前側が凝って、背中の肩甲骨の内側の筋肉が凝り、憂え、嘆きが多くなります。
「思い」が長く続き、脾胃の気血を消耗すると、胃の中心が痛み、食欲が落ちて、意気消沈、元気が出ず、気持ちも落ち込んでいきます。
東洋医学では、五志の乱れから五臓の気血が消耗し、様々な症状や病気の引き金となると考えます。
そこで、手のひらの中央にある「労宮(ろうきゅう)」というツボを紹介します。
心包経路(経穴と経穴と結ぶ道)に属し、心を落ち着け、イライラをおさめ、ハッピーになれるツボなのです。
- 手と手を合わせ、10秒間、労宮(手のひらの中心)をこすり、あたためる。
- 左の労宮を右手の親指で押し、指先へ2cmくらい、さする(10回)。
右も同じように10回行う。
ツボを押す(さする)ときに、必ず頭の中で自分を褒めてください。自分を褒めると、陽気が増加して、脳の神経細胞が活性化します。 私は、労宮を「ハッピーポイント」と呼んでいます。
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