加齢による膀胱、小腸の老化予防 編
東洋医学では、お腹全体のツボを「募穴(ぼけつ)」と呼びます。募穴は、各五臓の気が集まることを意味します。腹診では、お臍(へそ)を基準に、臍下三寸(示指、中指、薬指の三本分)に「関元」穴を診ます。 関元は、小腸の機能、膀胱の働きを示します。
「関元」の次に、お臍の横二寸(約二横指)に「天枢」穴を診ます。
この天枢は、大腸の働きを示します。さらに、臍の上四寸(約四横指)に「(ちゅうかん)」穴があります。
このは、胃の働きを示します。胸のみぞおちの下二寸(約二横指)に「巨闕(こけつ)」があります。この巨闕は、心臓の働き、動悸、息切れ、自律神経失調を示します。
季肋部(きろくぶ)(胸の真下の肋骨の部分)に「期門(きもん)」穴があります。
この期門は、肝臓の働きを示します。
最後に、鎖骨の外側の下側に大胸筋の上縁(フチのこと)に「中府(ちゅうふ)」穴があります。この中府は、呼吸器を示します。
先に述べた、下腹部の「関元」穴について詳しくご紹介します。
関元は、また別名を「丹田」とも呼ばれ、臍下(せいか)丹田とも言います。
東洋医学では、この奥に先天の元気(生命力)が存在すると考えます。
また、膀胱の働き、尿のコントロール、加齢による泌尿器の不調(頻尿、尿漏れ等々)m身体が疲れやすく、声に力がなく、声がかすれる、身体に力が入らず、ふらふらするときなどに有効なツボです。
また、(おけつ)(血の滞り)にも効果的なので、生理不順や子宮筋腫などの予防にも効きます。
鍼術では、0.18ミリの鍼を2mm~3mm打って、丹田の気、生命力を高めます。臨床で歌手など声を出す仕事の人には、丹田に鍼を打ち、体調をコントロールします。
就寝前や、朝目覚めたときに、横になった「関元」(臍下三寸)のツボを両手の示指(人差し指)と中指の指腹でゆっくり押しながら、息を長く吐く(8~10回行ってください。)
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