肩こりにはレベルがあります
一口に肩こりと言っても、肩こりには筋肉のこり方や筋肉の硬さにレベルがあります。
たとえば、肩の表面の筋肉がパンパンに凝っているタイプの人。
このタイプをレベルとします。

次に、肩の深い所の筋肉がコリコリと凝っているタイプの人。
このタイプをレベルとします。

さらに肩から背中の筋肉全体が硬くコチコチに芯(しん)が凝って、肩から背中が板状に面(めん)で凝っているタイプの人。
このタイプをレベルとします。

このレベルから強い肩こりであり、慢性的な肩こりとなります。

最後に肩の真上の筋肉はタブタブとした弛緩した筋肉であるために、一見凝っていない様に感じる肩こりですが、実は、筋肉に緊張、凝る力が無い状態の肩こりのタイプのケースです。
肩から首、背中の筋肉が異常に弛緩(タブタブとして弾力性のない状態で、首や背中を支える筋力が低下して、弛緩状態の肩こり)
このタイプをレベルとします。

このレベルは、現代の若い人に多く見られるケースで、頭重、めまい、不眠、集中力が欠ける、首から肩、背中の痛みを多くおぼえます。自律神経の過度の緊張が原因です。

この様に、一口で肩こりと言っても肩こりには、肩の表面のこりのケース、肩の深い所のこりのケース、肩・背中全体のこりのケース、肩・首・背中の筋力の異常低下による肩こりのケースがあります。

肩こりには、軽い肩こりから強い肩こり、重症な肩こりとレベルの違いがあります。

このレベルの違いによって鍼専門では、脈診でツボの組合せや手法(鍼の深さ、浅さ、鍼の太さ、細さ、刺入する角度、刺激の種類)の技術を変化させ、その人の首のこりや肩こり、背中のこりの状態に合わせた手法を行います。

この手法の技術で筋肉の緊張を取ったり、筋肉と組織の血流、末梢循環を改善するわけです。

そこで、自分で手軽に出来る首のこり、肩こりや肩こり体質の改善に効果的なツボと押し方をご紹介します。


ツボの位置と押し方
[Step1]
最初に、左手の親指の付け根にある【魚際】(ぎょさい)、(図1)のツボを右手の親指の腹で1分間で約50回程度でキューキューと”もみ”親指の付け根の血流をよくして下さい。
   
この魚際(図1)のツボの血流がよくなると、肩こりによる頭重、頭痛、目の充血、眼精疲労に効果的です。
また、心電図では全く異常がないが、動悸、不整脈がある人。精神的に不安感、イライラが強い人。このツボを毎日丁寧に”もみ”血流をよくして下さい。
さらに、強い肩こりによる不眠症、眠りが浅い人も、親指の付け根の血流をよくすると効果的です。
鍼専門では首のこり、肩こりのケースには、”逆気”(のぼせ)が原因して、足が冷えて、上半身、肩、頭が熱くホテリ感は、肺(はい)の血流の滞り、気の不足と考えます。 また、このツボは、気持ちの落ち込みに効果があります。
   
この”のぼせ”の体質を改善することは、強い肩こりや自律神経の失調の改善に有効な方法です。

[Step2]
次に、右手首の上、手首より指三横指(示指、中指、薬指の3本分)に【列欠】(れつけつ)(図2)に、左手の親指の腹で1分間約60回程度でキューキューと”もみ”手首の上の血流をよくして下さい。
   
この列欠(図2)のツボの血流がよくなると、肩こりが原因しての顔面の痙攣、歯肉の出血、口内炎、瞼の下がピクピク痙攣に有効です。
鍼専門では、風邪(かぜ)の最初の症状は、まず背中・首筋がゾクゾクして、次に首から肩こりが強くなります。

一般的には、肩こりは筋肉のこり、疲労物質である乳酸の蓄積と考えますが、漢方では風邪(かぜ)が侵入すると、まず首から肩が強ばり(こわばり)、症状が発生、その後のどの痛み、発熱、咳などの症状が発生すると考えます。
肩こりが急に強く感じられるときは、ストレスなどの原因により、風邪が侵入したサインであります。
肩こりとストレス、慢性疲労、風邪は密接な関係にあるということを覚えていて下さい。
   
この【列欠】のツボは、風邪による肩こりに有効であり、風邪の予防法になります。

[Step3]
次に右ひじの角にある【曲池】(きょくち)(図3)のツボを左手の親指の腹で約1分間ゆっくりと”もみ込む様に”力を入れて行って下さい。
   
この曲池(図3)は、人によっては強く押すと痛みがあったり、キョロキョロと筋(すじ)に触れるツボです。
強い痛みや筋張っているときは、多めにゆっくりと”もみ”肘の血流をよくして下さい。
   
肩こりのケースの中に、肩と首の付け根や首のまわりの筋肉がこり、首の痛み、肩の痛み、目の奥の痛み、腕の痛み、シビレなどの症状があります。
   
このケースの時に肘の血流をよくすると、首の筋肉のこりに効果があります。首のこり、肩こりの人は覚えておいて下さい。

[Step4]
最後に、右手の親指と人差し指の交わるところにある【合谷】(ごうこく)(図4)のツボに、左手の親指の腹でやや指先を立てて約1分間、少し強めに押し込む感じで”もみ”血流をよくします。
   
この合谷のツボ(図4)は、鍼専門では大腸経(だいちょうけい)と言います。大腸の働きを強める効果があります。
ですから、肩こりと便秘体質は密接な関係があり、肩こりが軽くなると便秘が軽くなり、便秘が改善すると肩こりが楽になるケースもよくあります。
肩こりと便秘の強い人は、この親指と人差し指の交わるところにある【合谷】のツボの血流を毎日よくして下さい。
慢性の肩こり体質の人は、このStep1〜4のツボを左右両側を根気よく血流をよくして下さい。
このツボは”脳の疲れ”、ストレス性の頭痛など、頭の疲れの時に良いです。また、プレッシャーが多く加わった時に、このツボの血流をよくして下さい。
   
  現代は、脳の疲れ、ストレスによる疲労をいかに早く取るかが重要です。

■■ 肩が凝る場所のタイプ 
 
肩こりを感じる場所には、タイプがあります。
   
たとえば、肩から首の後側、後頭部にかけて筋肉がパンパンに凝ってしまう人。
このパターンの人が肩こり、首こりタイプ。時に、首の前側のこり。
次に、肩の真上から腕にかけて筋肉が凝ってしまう人。
このパターンの人を肩こり、腕のこりタイプ。 時に、腕の外側のこり。
さらに、肩から胸、首の付け根にかけて筋肉が凝ってしまう人。
このパターンの人を肩こり、胸のこり、肩の前側のこりタイプ。
最後に肩から背中にかけて筋肉が凝ってしまう人。
このパターンの人を肩こり、背中のこりタイプ。 時に、背中全体のこり。

この様に、首のこりや肩のこる場所は肩を中心に、後頭部の首のこりや腕、胸、背中にかけて凝りを強く感じます。
 
■■ 角貝釀計が肩こり鍼治療に使う首と肩と背中のツボ 

肩こりで最も使用度の多いツボは、頚の根元から肩先までのあいだの真中にある【肩井】(けんせい)(図5)と言うツボです。

この「肩井」のツボの下に「僧幅筋」(そうぼうきん)と言う太くて広い筋肉があります。この筋肉が肩を中心に「首」と「腕」、「胸」と「背中」を支える大切な筋肉です。

この僧幅筋の異常な緊張が、「肩が張る」、「肩が凝る」、「肩が詰まる感じ」、「肩が重く痛い」などの症状になります。 従って、肩こりには、肩が張ってつらいケース、肩が凝ってつらいケース、肩が詰まってつらいケース、肩が重く痛いつらいケースがあります。
 
肩こりの鍼術は、肩の真上の【肩井】のツボを中心に、上方は首の後ろから後頭部の【天柱】(てんちゅう)、【風池】(ふうち)のツボを使用します。(図5)

これによって後頭部のこりを取って、首の痛み、目の奥の痛み、頭重、頭痛、めまい、不眠の症状に効果のある手法の鍼治療です。また、肩こり、首のこりが原因しての頭痛、不眠に有効です。
   
次に、肩の真中の【肩井】のツボを中心に横方向、肩先に向かって腕の付け根の【臑会】(じゅえ)、【肩貞】(けんてい)のツボを使用します。(図5)

これによって、肩の痛み、肩の前側の肩こり、肩から腕の痛み、五十肩の痛み、肘の痛み、腕のだるさ、腕に力が入らないの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
次に、肩の真中の【肩井】のツボを中心に、首の付け根の方向の【肩外兪】(けんがいゆ)、【肩中兪】(けんちゅうゆ)のツボを使用します。(図5)

これによって、首の付け根の痛み、首の痛みがなかなか取れないケース、首が廻らない、首を後方に曲げると痛むなどの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
さらに、肩の真中の【肩井】を中心に背中の方向の肩甲骨の内側、【膏盲】(こうこう)、【肺兪】のツボを使用します。(図5)

これによって、肩から背中の痛み、肩こり、背中の痛みと背中のこりが強く呼吸が苦しい、肩甲骨の内側の痛みがなかなか取れないケースなどの症状に効果のある手法の鍼治療です。
   
慢性的な肩こり体質を改善する大切なポイントは、肩の局所の治療と同時に背中や腰の遠隔部の治療で末梢循環を改善してあげることが鍼専門の臨床では大事な治療のポイントとなります。
(図6を参照)
また、 首のこりや首の痛み、肩こりや肩の痛みが発生しにくい体質に改善する重要な手法となります。
 
■■ 角貝釀計の肩こり治療の鍼術 

強い肩こりや慢性的な肩こり体質で肩の筋肉の表面がぱんぱんに緊張して、凝っている肩こりのケースの治療のポイント。
 
一般的には強い刺激、強く筋肉を揉む、指圧や太い鍼で強い刺激を与えると肩こりが楽になると思う人が一般的です。
しかし、強い肩こりだから、強い首のこりの状態だから、強い刺激を筋肉に与えれば、筋肉の緊張が取れる訳でもありません。 逆に筋肉の緊張が高まり、さらに張ってしまったり、痛みが増加してしまうケースもあります。
また、強い刺激は炎症を誘発させるケースがあります。
この強い肩こり、首のこり、背中のこりを改善するポイントは、段階を経て末梢循環を改善する、段階を経て筋肉のこりを取り去ることです。ということはつまり、確実に改善することです。
この段階を経て首のこりや肩こり、背中のこりを改善する当院が独自に研究した鍼術をご説明します。
 
 肩こり鍼治療の第1段階 
STEP 1

最初の段階は、皮膚の表面の血流をよくすることです。
皮膚の表面には、自律神経の交感神経がたくさん分布しています。この自律神経の過度の緊張を改善することが鍼治療の目標です。
また、皮膚の表面には毛細血管がたくさん分布しています。この毛細血流を良くすることが目的です。
脈診・鍼専門の、皮膚の表面の「毛細血管」や「末梢循環」を改善する手法には、皮膚を対象に行う「皮膚鍼」(ひふしん)、「接触鍼」(せっしょくしん)、「円鍼」(えんしん)という手法があります。

この手法は、鍼を皮膚に接触するだけで、鍼は皮下に入れないで、皮膚の表面を摩擦する方法で皮膚の表面の血流を良くする独自の手法の技術です。

角貝は、この鍼術をもっとも得意として、1979年の開業より
実地臨床の症例より磨いている。
 

この手法で「肩の真上」「肩から首」「肩から腕」「肩から背中」「肩から腰」までの皮膚の表面の毛細血流、血行をよくします。(図6)

 
   
脈診・鍼専門の用語では、皮膚の表面に流れている気を”肺気”(はいき)、”陽気”(ようき)と言います。
この肺気、陽気の流れが停滞したり、スムーズに気が流れない、気の不足が肩こり、首のこりの引き金と考えます。

この陽気、衛気がスムーズに流れると、肩から背中がポカポカと温かく、肩が軽くなり、手先、足先までポカポカと温かくなる鍼治療の優れた効果があります。

  この陽気、衛気を流してあげると、肌はスベスベして、肌に艶が出てきて皮膚呼吸が活発になります。
  また、この状態の時は、肩の筋肉、背中の筋肉は柔らかく、弾力性のあるよい筋肉の状態に改善する多くの効果がこの手法にはあります。
この肺気、陽気は肌の艶の状態と、手首の脈診で脈の拍動によって、判定することが可能です。
   
 

強い首のこり、強い肩こり体質の人は手首の脈が細い脈で、弱く感じる脈、鮮明に脈が取れないケースが多いです。また、手足の冷えや眠りが浅く、疲れが取れないを訴えるケースも伴います。
つまり、陽気が不足している脈です。この陽脈の拍動、圧力を鍼治療で強めてあげる訳です。
ということは、つまり、血管の血流が力強く流れて、筋肉が柔らかい良い筋肉に改善するわけです。
皮膚の艶、脈診での血管の圧力を診ながら、肺気を高めて、陽気を流してあげる独自の鍼治療を行います。
この方法で首のこり、肩や背中が凝りにくい体質に身体の芯からベースを改善します。
また、首のこり、肩の痛みが発生しにくい体質に改善する極めて有効な手法です。

   
現代医学的には、自律神経や毛細血流、末梢循環の改善になります。
この皮膚の表面の血流、末梢循環の改善のレベルの測定方法は、当院では、加速度脈波計で測定します。脈診・鍼術の効果判定に使用しています。
   
  加速度脈波計でB+X波型やB波型でスモール e波・f波・g波が出現していない波型は、末梢循環が低下して、若い人の肩こりのタイプです。
また、首のこり、首の痛みが発生しやすいタイプの人は、このB+X波型の血流を示します。
  このB+X波型は、交感神経が過度に緊張した状態です。この交感神経の過度に緊張した状態を鍼専門の独自の手法で消失させ、効果があります。
  C波型・D波型・E波型・F波型・G波型と血流のレベルがあります。
   
  D波型以後は、末梢循環が低下した強い首のこり、肩こり、背中のこりとなります。
   
 肩こり鍼治療の第2段階 
STEP 2

このレベルを改善すると肩はこりにくい体質になります。
皮膚の表面の血流を改善しながら、次のステップを行います。
皮膚から5ミリ〜8ミリの皮下組織の血流を良くする治療法を行います。
鍼は0.18ミリの鍼の太さを使用して、深さが5ミリ〜8ミリ刺入して皮下組織の血流の改善を目標とします。
この皮下組織、5ミリ〜8ミリ程度の血流が良くなると「筋膜の炎症」「筋膜の熱」が取れ、有効な手法です。
脈診・鍼専門での手法の中で極めて多くの効果を出す技術力です。
 
この手法によって、肩の筋膜の炎症による痛み、肩甲骨の内側の鈍痛(鈍い痛み、重くだるい痛み)に有効な鍼治療の手法です。当院の脈診・鍼専門では、この手法を得意とします。

また、肩の痛み、首の痛み、肩がジンジンする痛み、四十肩、五十肩(肩関節周囲炎)などのケースに有効です。
(このレベルの鍼術も肺気や陽気を高める独自の手法の鍼治療となります)
 
 肩こり鍼治療の第3段階 
STEP 3

皮膚より5ミリ〜8ミリ程度の皮下組織を改善した後に、もう一度、皮膚の表面の血流を良くする方法、[第1段階の治療]を行います。

このダブルで、皮膚の表面を対象に強化することにより、筋肉の表層のこり(陽気層)と筋肉の深層のこり(陰気層)の調和を計るわけです。この手法は、角貝釀計が最も大切に行う手法です。
(鍼専門・鍼術のポイントです)
 
つまり、表面の筋肉が元気になると、深い所の筋肉も元気になるわけです。

深い所のこり、芯のこりを改善するためには、つまり、深い所と浅い所の血流の両方が良くならないと、強い肩こり、重症な肩こりはなかなか改善しないわけです。

強い首のこり、強い肩こり、慢性的な肩こりレベルを改善する鍼術の大切な技術力となります。

この手法によって、自律神経の過度な緊張や筋膜の炎症が取れやすくなり、肩がこりにくい体質に改善して、毛細血行もより良好になります。

この深い所の血流と浅い所の毛細血流を改善することにより、首の痛み、肩の痛み、背中の痛みが発生しにくい身体になる優れた効果があります。
 肩こり鍼治療の第4段階 
STEP 4

次の目標は、筋肉内の血流の改善です。
筋肉内の血行不良、血流障害によって筋肉が硬くコリコリと筋(すじ)状態に緊張していて、強い肩こりや背中のこり、背中の痛みになっているケースも多くあります。

俗に言う”筋ばっている”状態で筋肉内に充分血液が供給されていない筋肉の状態です。筋肉内の血行不良が原因になっています。
この筋肉内の血流をよくする手法は、細い鍼を使用することが基本です。
筋肉組織に損傷を与えずに、血流だけを良くする治療が目的です。

鍼の太さは、0.18ミリ〜0.20ミリを標準とします。
深さは1センチ〜2センチ程度の深い所の筋肉層を対象に鍼を刺入します。

   

この時、筋肉内のツボが目的の深さに達する前に鍼先に硬結(硬く緊張して抵抗がある)が触れたならば、そこで、ストップ(鍼先を止める)して、3ミリ〜5ミリの幅で鍼を微動させて、ツボの硬結を取り去ります。
(この時、鍼のリーズを極めて軽く持って行うことがコツです)

   
この時の技術は、極めてソフトに柔らかく、しなやかに鍼を動かす技が、鍼の効果に大きく影響します。
(鍼専門の鍼術ではこの技術を磨くことが極意になります)

このツボの硬結、凝りが取れると、筋肉内の血流が良くなり、弾力性のある筋肉に改善します。
(このレベルの鍼術は肝気・腎気を高める治療となります)

   
筋肉の深い所に刺激を与え、血流を良くした後に、必ず皮膚の表面のツボに血流を良くする手法や知熱灸を行うことが治療効果の大切なポイントとなります。 
   
鍼専門は「陰陽調和」を計る方法であり、陰気から陽気にもたらす手法となり、陽気から陰気にもたらす手法となります
(鍼術の治療法則の重要な効果のポイントです)
   
脈診・鍼専門で「陰脈と陽脈」のバランスを取る治療、脈を元気な拍動に改善しますと自律神経に効果を示します。
  その結果、心拍数が安静時で95〜115回程度の頻脈が70回前後の平常に改善される効果があります。脈診・鍼術では、心拍数をコントロールする事が可能です。
   
筋肉の深い所に刺激を与え、血流を良くした後に、必ず皮膚の表面のツボに血流を良くする鍼治療の手法や知熱灸を行うことが治療効果の大切なポイントとなります。
 
 首のこりや肩こり、背中の凝りが改善すると全身が楽になります 

肩こり、背中の筋肉のこりは胃腸の働きと関係しているケースが多くあります。肩や背中の場所は、ストレスや自律神経の交感神経と密接に関係しています。
 
強い肩こりや背中の筋肉が硬くパンパンに凝ってしまうと、食欲不振、消化不良、胸やけ、吐き気、胃痛、神経性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆のう炎などの症状が現れるケースがあります。
 
肩や背中の末梢循環、毛細循環が改善(血流レベルがよくなる)すると、胃痛や神経性胃炎、胸やけ、ストレス性胃潰瘍などの症状が楽になります。また、予防法となります。
 
また、背中に力がない、背中の筋肉が弱っている状態(虚の状態)を元気にすると、内臓の働きや胃腸が活発になり、胃もたれ、消化不良などの症状が楽になります。
 
人間の身体は、首のこり、首の後ろの筋肉が硬く凝ったり、肩の真上の筋肉が硬く凝ってしまうと、ストレスを受け止めやすい身体になります。
精神的なストレスを身体で無意識に受け止めてしまうのです。


ですから首のこりや肩のこりを取ってあげることは、ストレスに強い身体になるわけです。血流の良い状態、末梢循環の良い状態になるとストレスを身体で受け止めにくい身体になるんです。ということはつまり、病気になりにくい身体を作るのです。

角貝釀計は、首のこりや肩こり、背中のこりを改善して、末梢循環が良い状態はストレスから身体を守る重要なことと考えます。
ストレスに強い身体に改善することが現代は必要です。
多くのプレッシャーが加わっても身体にダメージを受けない身体を作ることが大切な時代です。
 
肩こり、首のこり、後頭部のこりは、首の痛み、視力、頭重、不眠、イライラ、気力の低下、集中力と関係しているケースがあります。
 
肩から首の後、後頭部にかけて頸椎(けいつい)という骨が頭を支え、その骨の両側に「椎骨動脈」(ついこつどうみゃく)が走っています。
 
肩から首、後頭部の筋肉が異常に凝ると、この動脈を圧迫して、頭部、顔面、脳の血流が低下して、頭重感、頭痛、不眠、めまい、フラフラする、眠りが浅く集中力が欠ける、気持ちが落ち込む、などの症状が現れるケースがあります。
 
肩から首の後、後頭部の末梢循環、毛細循環を改善して、筋肉のこりや異常な緊張を取り除いてあげると、首の痛みや首がだるい、不眠、フラフラするなどの症状が改善するケースを多く経験します。
   

最近、若い人で首の痛み、強い首のこり、首が痛くて辛いと訴えるケースが多くみられます。
また、肩こり、首のこりが原因して、頭痛、不眠がつらいと訴えるケースも多くみられます。

   
首の痛みや肩の痛みを訴えるケースには、2つタイプがあります。
首から肩にかけて筋肉が硬く緊張して、首や肩の神経を圧迫しての痛みのケースと、この反対に首から肩の筋肉は異常に柔らかくタブタブと弾力性の少ない筋肉で、首や肩を支える力の弱い状態が痛みの原因になっているケースがあります。

当院では、この様なケースを正確に判定して、当院の独自の手法、技術で改善し楽にします。それは、前者のタイプのように筋肉の表面が硬く強く凝っているケースは、筋肉の表面の強い凝りを取って神経の圧迫や血流を改善して痛みを取り去る鍼術の手法を優先的に行い効果をあげます。
この反対の筋肉が衰えて首や肩を支える力のない状態に対しては、元気な弾力性のある筋肉にする鍼術の手法を優先的に行い効果をあげます。
この独自の鍼術の手法によって痛みに優れた効果をあげます。
   
肩の真上のこりや肩甲骨の内側のこり、背中全体のこりは、自律神経失調症、更年期障害と関係しているケースがあります。
   
自律神経失調症や更年期症状は閉経前から起こります。「のぼせ」「ほてり」、そして肩が凝る、疲れやすい、イライラするといった症状が出てきます。
   
  特に、首のこり、肩の真上の筋肉の凝りは、のぼせ、頭が重かったり、頭痛がよくするという症状に関係します。
さらに、背中のこり、肩甲骨の内側の筋肉の凝りは、動悸、呼吸が浅く、息苦しい、胸が締めつけられる症状に関係します。
   

背中全体の凝りは、夜なかなか寝つかれない、夜眠っても目を覚ましやすい、背中や腰が痛む症状と関係します。
背中の凝りは、不眠症の引き金になるケースがあります。強い背中のこりを取ってあげることが必要です。

   
 

肩の真上、肩甲骨の内側、背中全体の末梢循環、毛細循環を改善すると、筋肉の凝りやパンパンに硬くなった背中のこり、腰のこりが取れます。

  これによって、自律神経失調は改善され、更年期障害が出にくい体質になります。
   

一般的には、更年期はホルモン補充療法です。薬を使ってホルモンの急激な減少を補うというものです。しかし、ホルモンの補充だけでは更年期症状は改善しないケースもあります。

   

鍼専門では、腎(じん)の働き、肝(かん)の働き、肺(はい)の働きを活発にすることがホルモンの急激な減少をくい止め、更年期障害の血の道の症状に有効です。

   
  それは、首のこり、肩、背中、腰の血流をよくして、末梢循環を良好に改善することが自律神経失調や更年期障害には大切です。
   
また、老化しにくい身体、身体が引き締まった気持ちのよい身体にするためには、首のこり、肩こり、背中のこりを取ってあげる手法と毛細血流を活発にバックアップする必要があります。
   
首のこり、肩こり、背中のこりが原因して疲れが抜けない、朝から身体が重く、だるい、慢性疲労、蓄積疲労が取れないケースが多くあります。
   
  慢性的な疲労、過労、オーバーワークによる疲労の蓄積は、自律神経の亢進(高ぶり・緊張)となります。
さらに、内臓の消化系の働きが弱り、胃や小腸の機能の低下を招きます。
  それによって肩から背中の筋肉はパンパンに張り、凝ってしまいます。
   

この状態からさらに疲労や過労、オーバーワークが重なりますと、頭重、頭痛、不眠、めまい、顔がほてる、首の痛み、首が廻らない、首が痛く集中出来ない、首の芯に痛みが走る、手足がしびれる、胸が締めつけられ胸がドキドキするなどの症状を現すケースがあります。

   
  また、肩から背中が凝って重苦しい、背中が痛く夜眠っても目を覚ましやすい、朝は体が重く仕事に集中しずらい、病院で検査しても決定的な診断名がつかない。
心拍数が安静時で95回〜115回程度の頻脈のケースもあります。
また、心拍数が50回〜65回程度の遅脈のケースもあります。
   

この様なケースは首、肩、背中全体の末梢循環や毛細循環が悪くなり、首、肩、背中全体の筋肉に力がなくなり、身体の持っている回復力や新陳代謝、自律神経の調整する力が低下している状態です。背中に力がない、背中に元気がない状態です。ということはつまり、全身に血液が充分に供給されていない状態です。

   
  この様なケースの時に、後頭部、肩全体、背中全体の皮膚の表面の血流をよくしたり、皮膚から5ミリ〜8ミリの深さのツボの血流を良くすると、疲労の回復力の強い身体になります。
つまり、首や肩、背中の筋肉、血流には理想的な良い状態、健康な状態があるわけです。この良い状態は、指先の感覚で判定する以外にありません。
   
  当院の脈診・鍼専門では、この皮膚から5ミリ〜8ミリのツボを大切にします。
   

鍼専門・鍼術の効果の中に、皮膚の表面.0ミリ、毛細血管の血流を改善する手法、技術があるということです。
また、皮膚より5ミリ〜1センチの深さを目標に筋肉の内側の治療を行えるという事が大事な治療目標です。

   

自律神経の亢進や末梢循環、毛細循環の治療のポイントは、つまりこの皮膚と皮下5ミリ〜1センチに効果の大切なポイントがあります。
(鍼術の効果のポイント)

   

この鍼術の手法の研究は、角貝が31年間の臨床を通じて研究した、当院の独自の脈診・鍼専門の手法です。

また、この手法は、未病の段階で病気を治したり、病気や症状を予防する時、大変有効で大事な手法となります。

   
人体の神秘は、皮膚、皮下組織、筋肉、血管、血流にあります。
  鍼術で使うツボの神秘もここにあります。
   
強い肩こり、強い慢性的な背中のこりは病名ではありません。

しかし、それは病気の引き金になるケースが多くあります。強い首のこり、慢性肩こりを改善することは、病気の予防法になります。

根本的な手法の治療が、これからの病気予防には重要です。

身体は人生の芸術品です。お身体を大事に。
   
■新聞:日刊現代(2001年11月)に紹介されております。
■企業:ユニアデックス株式会社(2001年11月号)[わくわくほっ!とライン]ホームページに紹介されております。

 
当總健鍼灸治療センターに於ける

最近の症例をご紹介しています。






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